健診異常

2026年7月作成

検査結果の分類とその意味

健康診断や人間ドックを定期的に受けることは、病気の早期発見にとても重要です。
検査結果を正しく理解し、早めに対応することで、重大な病気の予防や進行の抑制につながります。
ここでは、よくある検査結果の分類とその意味についてご説明します。
 要再検査・要精密検査とは
健康診断の結果では、「要再検査」や「要精密検査」といった判定が出ることがありますが、それぞれ意味が異なります。
生活習慣病などの多くは初期には自覚症状がなく、そのまま放置してしまうケースが少なくありません。しかし、症状がない間にも動脈硬化は進行しており、発見された時には心筋梗塞や脳梗塞など、重篤な状態に至っていることもあります。
そのため、異常を指摘された場合は軽く考えず、早めに対応することが大切です。

異常なしと診断された場合

検査結果がすべて正常範囲内であれば、現時点では特に問題はありません。
ただし、健康を維持するためにも、今後も定期的な検診と生活習慣の管理を続けることが重要です。

要経過観察・要再検査と診断された場合

一部の数値が基準値を外れているものの、すぐに治療が必要な状態ではありません。この場合は、定期的な検査で状態を確認しながら経過を観察していきます。
ただし、この段階は生活習慣を見直すよい機会でもあります。食事や運動、睡眠などを改善することで、将来の病気の予防につながります。

要精密検査と診断された場合

要精密検査は、何らかの異常が疑われるため、さらに詳しい検査が必要な状態です。
必ずしも病気が確定しているわけではありませんが、重大な疾患が隠れている可能性もあるため、できるだけ早めに精密検査を受けることが重要です。

要治療と診断された場合

要治療と判定された場合は、すでに何らかの病気が進行している可能性があります。早期に専門医を受診し、適切な治療を開始することが大切です。

検査項目

脂質代謝

中性脂肪は糖質やアルコールの過剰摂取で増加し、動脈硬化や脂質異常症の原因となります。高値では動脈硬化や脂肪肝、低値では低栄養や甲状腺機能亢進症などが疑われ、内科で評価します。体重管理、節酒、運動、食事改善が重要です。
HDLコレステロール(善玉)は動脈硬化を防ぐ働きがあり、低値では動脈硬化リスクが高まります。禁煙と有酸素運動が改善に有効です。
LDLコレステロール(悪玉)は高値になると動脈硬化を促進し、脂質異常症などが疑われます。食事・運動など生活習慣の改善が重要です。
non-HDLコレステロールは動脈硬化リスクの総合指標として用いられます。
総コレステロールは全体量を示し、高値では動脈硬化、低値では肝疾患などが疑われます。いずれも内科で評価します。

糖代謝

血糖値は高値で糖尿病、低値で内分泌疾患などが疑われます。空腹時測定が重要で、食事・運動の改善が基本です。
HbA1cは過去1~2か月の血糖状態を示し、高値では糖尿病が疑われます。生活習慣改善と体重管理が重要です。
尿糖は血糖上昇により尿に糖が出る状態で、糖尿病などを示唆します。

肝機能

ASTは心臓や肝臓の異常で上昇します。
ALTは主に肝障害を反映し、脂肪肝や糖尿病と関連します。
γ-GTPは飲酒や脂肪肝で上昇しやすく、生活習慣の影響を強く受けます。
いずれも異常時は内科で評価し、節酒が重要です。

血液・貧血

赤血球やヘモグロビンは酸素運搬に関わり、低値では貧血(鉄欠乏など)、高値では多血症が疑われます。鉄・タンパク質・ビタミンの摂取が重要です。
血清鉄は体内の鉄量を示し、低値では鉄欠乏性貧血、高値では肝疾患などが疑われます。
白血球は感染や炎症で増減し、感染症や血液疾患の指標になります。
血小板は止血に関わり、異常は血液疾患や肝疾患の可能性があります。

腎機能

尿潜血は尿路からの出血を示し、膀胱炎や結石などが疑われます。
クレアチニンは腎機能の指標で、高値では腎機能低下が疑われます。
尿素窒素も腎機能や脱水状態を反映します。
eGFRは腎臓のろ過機能を示し、低値では慢性腎臓病が疑われます。腎臓内科で評価します。

甲状腺・膵機能・炎症

TSHは甲状腺機能の指標で、高低で機能異常が疑われます。
血清アミラーゼは膵臓や唾液腺の異常で変動します。
CRPは体内の炎症の有無を示し、感染症や炎症疾患の指標となります。

循環器

血圧は血管にかかる圧力を示し、高血圧は動脈硬化や心血管疾患のリスクとなります。塩分制限や運動、禁煙が重要です。
心電図は不整脈や心筋梗塞の診断に用いられます。
血圧脈波や頸動脈エコーは動脈硬化の評価に有用です。

呼吸器

胸部X線やCTは肺がんや肺炎などの診断に用いられます。
喀痰検査は肺がんなどの診断に有効です。
肺機能検査はCOPDなどの評価に用いられます。

消化器

胃X線や胃内視鏡は胃がんや潰瘍の診断に使用します。
便潜血検査は大腸がんやポリープの早期発見に有効です。

その他

尿酸は高値で痛風の原因となり、食事や飲酒の影響を受けます。
眼圧・眼底検査は緑内障や動脈硬化の評価に重要です。
腹部エコーは内臓の異常を確認できます。
骨密度検査は骨粗鬆症の評価に用いられ、カルシウム・ビタミンD・運動が予防に重要です。
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